子どもネット研、北海道北広島市内において地域密着型のインターネット安全利用教育に取り組み

2013.07.08

 

地域の「子どもネットトラブル問題」解決能力向上を支援する、地域密着型教育啓発事業を拡大〜

 

 「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長:お茶の水女子大学教授 坂元 章、以下「子どもネット研」)は、北海道北広島市内において、「子どもたちの安全なインターネット利用のための地域密着型教育啓発事業」(後援:北広島市教育委員会)を開始することをお知らせします。同事業は、児童・生徒、保護者、教職員、地域の健全育成関係者などを対象に、子どもネット研が全国複数地域の自治体や学校等との協働で取り組む、包括的教育啓発手法の開発・実践と効果検証のための実証事業です。

 

 このたび新たに実施することとなった北広島市内での同事業は、北広島市立大曲中学校、大曲小学校および大曲東小学校の協力を得て、家庭でのインターネット利用行動実態や意識などを事前のアンケート調査で把握した上で、主に大人を対象に研修会の開催など複数の働きかけを行っていく計画です。6月上旬にアンケート調査を実施済みです。今後は、保護者向けに前後編のシリーズ構成で「子どもとネット問題」の構造・背景や具体的な対処をじっくりと学べる研修会の開催をはじめ、教職員向け(8月開催予定)や生徒向け(7月開催予定)など、それぞれの立場に合わせた内容の講座などを本年冬までの期間に順次開催します。
 こうした取り組みの結果、地域内の保護者間での学び合い、助け合いの関係が強まり、また学校が家庭の取り組みを適切に支援できるようになるなど、地域全体のインターネット安全利用能力が底上げされることを目標としています。また、同事業の途中経過や取り組み成果については、関係者の参考事例となるように、子どもネット研ウェブサイトでの公開を予定しています。

 

 子どもネット研では、子どもたちがインターネット利用トラブルにあわないためには、生徒・児童だけでなく、保護者、教職員、地域の健全育成関係者など、周囲の大人が、正しい理解の下に適切に対処することが必要という考えに基づき、地域主体の取り組み体制の確立を支援する地域密着型の教育啓発を提唱しています。具体的には、家庭でのインターネット利用実態を把握するためのアンケート調査と、「少し詳しい大人」を育てる研修会などを組み合わせた包括的な教育啓発手法の原型を2011年度に開発した上で、同年度からの横浜市および翌2012年度からの渋谷区におけるそれぞれ継続的な取り組みを続けており、今年度からは新たに、秋田県内全域を対象とした事業にも、秋田県教育委員会との協働で取り組むこととなっています。

 

 子どもネット研では今後もこのような活動を通じ、保護者の支援のための活動を続けていきます。

 

事業概要

期 間 2013年6月〜2014年1月
会 場 北広島市立大曲中学校他
対 象 児童・生徒、保護者、教職員、地域の健全育成関係者 他
内 容 利用実態および意識調査、研修会の開催など

 

事業推進体制

主 催 子どもたちのインターネット利用について考える研究会(子どもネット研)
実務担当 ピットクルー株式会社(子どもネット研事務局運営協力企業)
協 力 北広島市立大曲中学校、大曲小学校および大曲東小学校
後 援 北広島市教育委員会

 

「子どもネット研」について

 子どもネット研は、子どもたちのインターネット利用をより豊かで安心なものにするために、諸課題を調査・研究し、保護者や行政・業界関係者向けに整理された情報を提供するために2008年4月に設立された任意団体です。
 子どもの発達や教育、メディアとの関わりに詳しい学識経験者を中心に、学校関係者や保護者が集まり、これまでに、「交流サイトなどの利用リスク」や、「子どもたちの段階的なインターネット利用デビューのあり方」、「保護者向けの教育啓発のあり方」を調査研究テーマに選び、その結果を関係者に提言しています。またPTAや地方自治体と協力し、安全利用のための教育啓発活動にも取り組んでいます。

 

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