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- 保護者のためのフィルタリング研究会
- 第一回研究会議事要旨
第一回研究会議事要旨
第一回研究会議事要旨
- 日時 2010年4月20日(火) 16:00〜18:00
- 会場 ヤフー株式会社 本社11F会議室
- 出席委員(敬称略)
下田座長、阿部委員、飯塚委員、伊藤委員、坂元委員、新谷委員、滝委員 - 議事
(1)開会
(2)研究会の設立について
(3)フィルタリングをめぐる昨今の情勢について
(4)研究会における検討事項
(5)閉会
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- 議事要旨
(1)開会
各委員から自己紹介が行われた。 -
(2)研究会の設立について
資料「設立趣意書」に基づき、事務局から説明を行い、基本方針として委員の承認を得た。 -
(3)フィルタリングをめぐる昨今の情勢について
資料に基づき、事務局から状況説明を行った。委員からの主なコメントは次の通り。 -
「インターネットはフィルタリングなしに子どもに使わせてはいけない」ということは世界的な常識のはずだが、我が国では、携帯電話からインターネットに接続できる状況になって5年ほど経過してからようやく取組みがなされ始めた。
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国・業界主導で取組みが行われる中で、保護者や教員は事態について十分に理解していないと思われるので、改めて保護者や教員の方に対する情報提供をこの研究会で考えたい。
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地方自治体が独自に動き出したということにも注目される。
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フィルタリングのない携帯電話で起きた様々な問題に対する反省をきちんと総括したうえで、多様なインターネットターミナルに対するフィルタリングのあり方の骨子を作っていかなければならない。
- 続いて、飯塚委員から資料に基づき、子どもたちによる携帯電話でのインターネット利用全般についての問題提起が行われた。主な内容は次の通り。
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「健全」サイトとして認定を受け、フィルタリングでは遮断されなくなっている携帯電話サイト上でも、実際に利用者登録をして試してみると、双方向のコミュニケーション機能を通じて出会い(誘い出し)につながる危険なシーンが多く見られる。
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こうしたコミュニケーション機能を提供していることについて、サイト運営事業者は保護者に対してもっと周知を図るべきと考える。
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フィルタリングについては、子どもに最初からブラックリスト方式のフィルタリングがついた携帯電話を与える前提での議論がなされることが多いが、段階的利用という観点で考えれば、子どもの躾(しつけ)なども含めたフィルタリング使用以前の段階もあるはずである。本研究会でも、どの段階について検討するのか明確にしたうえで議論すべきと考える。
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フィルタリングですべての問題が解決すると考えている保護者も多い。フィルタリングで対処できる問題とできない問題を明確に示すことは保護者に有益である。
- これに対する委員からの主なコメントは次の通り。
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認定サイトである以上、本来起きないはずの問題が起きているということであるが、問題点としては、認定の仕方にあるのか、コンテンツプロバイダーが認定された時点とは違うものを出しているということなのか、監視作業の委託先の問題なのかなど、どこに理由があるかは問題になるところかと思う。
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フィルタリングについては、子どもにブラックリスト方式のフィルタリングを搭載した携帯電話を与える前提での議論がなされることが多いという指摘は考えさせられた。確かに、例えば携帯電話の購入時、販売現場でのキャンペーンで携帯端末自体は安価であるが、契約内容はパケット定額制になっていて、子どもに、ブラックリスト方式のフィルタリングを搭載した携帯電話を買い与える段階からスタートしているのが現状である。
- (4)研究会における検討事項
資料「今後の検討事項(案)」に基づき、事務局から今後の研究会の検討内容とスケジュール案について説明を行った。これに対する委員の主なコメントは次の通り。 -
外国での取り組み事例について参考になるものがあればご紹介いただきたい。
- 議事要旨
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最近、ゲーム機からのインターネット接続の問題がクローズアップされてきている。これに関するヒアリング対象については、ゲーム機器会社のみでよいのか。
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スマートフォンなどの新デバイスについても、できれば関係者を呼んでヒアリングをして実態を整理したい。
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携帯電話を購入する際、携帯電話販売店では保護者向けにどのような説明がされているのか。実態把握をする必要があるのではないか。
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被害実態に関する検討については、どのサイトで事件が起きているのかを明らかにしていかなくてはならないと思う。警察などにそういった情報提供をお願いしてはどうか。また、ネット利用についての相談を受け付けている団体等へのヒアリングも、被害実態の把握に役立つと思うのでぜひ実施いただきたい。
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携帯電話販売店によって、フィルタリング搭載推進に関する対応に温度差がある。各携帯電話キャリアの方針の影響もあると思われるので、大手キャリアを中心にヒアリングをしてはどうか。
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以上のご指摘および要望を踏まえ、今後の研究会スケジュールの中での対応については事務局にて検討することとした。
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(5)閉会
閉会にあたり、座長からの挨拶の後、報道機関からの本研究会傍聴(取材)要請への対応方法について議論が行われた。これについては各委員からの意見をまとめたうえで改めて検討することとなった。