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- 保護者のためのフィルタリング研究会
- 第二回研究会議事要旨
第二回研究会議事要旨
- 日時 2010年5月27日(木) 15:00〜17:00
- 会場 ヤフー株式会社 本社11F会議室
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- 出席者(敬称略)
- 委員
下田座長、阿部委員、飯塚委員、伊藤委員、坂元委員、新谷委員、滝委員
- 発表者
群馬県教育委員会義務教育課 小熊 良一
新潟市立小針中学校 小野 郁夫
京都市生涯学習部家庭地域教育支 援課 上田 廣久
- 議事
(1)開会
(2)研究会の運営について
(3)フィルタリングの仕組みについて
(4)学校関係者の発表
(5) 質疑応答・検討
(6)閉会
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事業者として教育に積極的にかかわっていこうとしても、その方法がなかなかわからないのが実情である。社会全体で問題への取組みを盛り上 げていくためにも、事業者がこの研究会のような場で教育現場の方と対話する機会を持つことには意義があり、事業者にとっては現場のニーズなどを把握し、よりよいサービスの提供につなげることが可能になる。そういう点で意見交換は重要であり、そのような姿勢を持つ企業は確実に増えてきていると思う。
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議事要旨
(1)開会
下田座長から開会のあいさつが行われた。 -
(2)研究会の運営について
前回の研究会で 検討項目となった事案の取り扱い方針について、資料1-1に基づき事務局から説明が行われ、了承された。
その後、前回議事録および議事要旨の確認が行われ、いずれも修正なく了承された。 -
(3) フィルタリングの仕組みについて
事務局から資料2 に基づいて説明が行われた。主な質疑応答は次の通り。 - リストの分類について、例えばポルノについて程度のランク付け (レイティング)は行われているのか。
(回答:事業者の考え方にもよるが、フィルタリングの強度を強・中・弱と変えることによって閲覧可能なアダルトカテゴリーの内容を変えたり、水着やグラビアなどはアダルトとは別のカテゴリーとして扱うといった対応が取られている。)
- (4) 学校関係者の発表
3名の学校関係者から、教育現場での携帯インターネット問題の現状に関する発表が行われた。(5)質疑応答・検討
発表に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。 -
携帯電話について、どの年齢でどのような対策をすべきかについては、 子どもネット研にて検討し、「段階的利用モデル」として発表した。要件に応じて4つの発達段階に分けたもの。携帯電話を持たせないという取組みもあるが、 一つの考え方としてご参考にして頂きたい。
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京都市の調査でフィルタリング利用率が子どもの回答結果では40%ぐらいなのに対して保護者の回答結果は70%と、ギャップが生じているという発表があったが、悲観的なシナリオとしては、フィルタリングを入れていてもあまり機能せずに見たいサイトを見られるようになっているということも考えられるので、掘り下げて調査する必要があるかと思う。
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トラブルがあった際の心の傷は、実は小中学生よりも高校生の方が大きいようである。教育委員会の中で高校生の問題に関する議論は行われているか?
(回答:高校生では既に90%以上の生徒が携帯電話を保有しているので、携帯を持たせないという取組みは困難かと思う。高校生の携帯インターネット問題に関する検討はまだまだこれからといったところ。)
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生徒指導が一番大変なのは高校生である。実態として高校生の生徒指導はお手上げに近い状態なのではないかという印象を受ける。
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愛知県での調査では、高校生のフィルタリング利用率は26.9%程度で、保護者の回答は34.3%。高校生の利用率は小中学生に比べ格段に下がっており、高校生の12.3%はフィルタリングを解除したと答えている。愛知県では、初めて携帯やゲーム機を持つ時点での生徒や保護者への啓発が重要だと考えており、小学校6年生の保護者に向けた啓発を進めている。早い時点からの啓発が重要という考えである。
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携帯電話を持たせないのは現実的に難しい面もあるので、子どもを守りながら、教育過程でその使用に対する判断力を育成してゆくことが重要ではないか。誰が子どもを守るのか? 誰が教育をして行くのか?といった観点で検討することも必要だと思う。子どもを守る取組みが学校ばかりに押しつけら れると非常に負担が大きく、これからはとても対応しきれなくなっていく。機器販売者側も、責任を持って保護者への啓発活動などを行うべきだと思う。例えば 携帯電話のフィルタリングが解除された際には、保護者に通知が行くようにするなどの仕組みを作れないか。
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子どもの欲望に限度を設けることができる存在は保護者だけだが、最近それができる保護者が少なくなっている。保護者に対しもっと訴えて行かないと問題の根本解決にならないのではないかと感じた。現状では、社会総がかりによる対応が必要ではないかと思う。
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携帯電話のフィルタリングについては、フィルタリングをすり抜けて有害サイトにアクセスできてしまうブラックリスト方式では限界がある。 特に、最近のコミュニティサイトはフリーダイヤルによる有害事業への入口になっている。
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子どもネット研の段階的利用モデルには2つ良い点があり、一つはスキル面とモラル面の検討がセットで行われているところ。もう一つは、具体的なしつけの指針が入っているところで、親への指針として非常に有効だと思う。
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親は、機器のネット接続状況やネットの実情など、何も知らされていないというのが実感である。フィルタリングのカスタマイズをすることは 親として非常に高い判断能力が要求されるということであり、判断の前提となる必要な情報が事業者から開示されている必要があるが、実際にはそうではない。
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多くの先生は、教師として携帯電話の問題に取り組んではいるが、携帯電話に関する知識水準は通常の保護者と同程度に過ぎないのが実情である。携帯電話の動向や技術的側面を理解するための壁は保護者にとっても教師にとっても同じくらいに高い。
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大学生であっても、出会い系のサクラなどによる被害にあうことはある。年齢だけの問題ではなく、経験の度合いがポイントだと思うので、成長過程での教育が重要だと考える。
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- (6) 閉会
座長からの閉会挨拶の後、事務局から、前回資料の修正と今後のスケジュール について説明が行われた。