活動報告書を公開

活動報告書を公開

専門家会議「保護者のためのフィルタリング研究会」(座長:NPO法人青少年メディア研究協会 理事長 下田 博次、以下「保護者フィルタリング研」)は、青少年の適切なインターネット利用に欠かせないフィルタリングについて、提供・利用の両面からの改善が必要と考え、課題整理のための調査・研究活動を2010年4月から続けてきました。

 

 本日、その成果として、フィルタリング提供事業者向けの提言や、保護者向けの利用ガイドライン等をまとめた報告書を、本研究会ウェブサイトにて公開いたします。

 青少年インターネット環境整備法が施行されるなど、青少年のフィルタリング利用が国レベルで推進されています。フィルタリングは、インターネット上のいわゆる違法・有害な情報に青少年を触れさせないために、一定程度有用と評価される技術である一方、様々な限界も存在します。
 フィルタリングへの期待が高まる一方で、その内容については、保護者はもちろん、自治体など利用推進側にも、十分理解されているとはいえません。保護者フィルタリング研はこうした状況を受け、諸課題を整理し、解決策を提案するために2010年4月に設立されました。

 報告書では、提供事業者要因として「精度への不満」「設定が難しい」「告知不足」、保護者要因として「利用リスクの認識不足」「フィルタリングの役割・機能の認識不足」を、それぞれフィルタリング普及・活用を阻害する課題として挙げています。中でも、利用主体となる保護者への期待は大きく、厳しい設定から緩い設定へと、子どもの成長に合わせて適切に調節しつつ、フィルタリングを活用することが求められます。

 一方で、フィルタリング提供事業者をはじめ、サイト運営事業者、第三者機関、販売現場、PTA等、関係者による自律的な努力と密接な連携、保護者の支援は必要不可欠であり、きわめて重要です。

 なかでもフィルタリングソフトメーカーはもちろん、携帯電話事業者、ゲーム機メーカー、スマートフォン端末メーカー等を含む、広義のフィルタリング提供事業者に対しては、「基本性能を高める努力」「青少年の安全を最優先にしたサービス設計や運用」「保護者の理解度や予備知識に応じたサービス設計」「製品・サービスの透明性確保への積極的な努力」という、具体的な四つの行動指針を提言しています。

 保護者フィルタリング研では、活動の成果を報告書の形で広く公開することで、今後、行政機関等の展開する保護者向けフィルタリング利用の普及啓発活動の参考となることや、フィルタリング提供事業者、その他関係者の活動改善の取組みに役立つことを期待しています。

 

 

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